



この暑い時期や年末の大掃除の時期に多くご相談を頂くのですが、PS5やPS4のゲームプレイ中に高温エラーが出てしまうや、突然電源が落ちて困るから何とかなりませんか?とか冷却ファンがうるさく回り、何年も放置しているので掃除して下さいとのご連絡を頂きます。
例えばPS5につきましてはAPUプロセッサに液体金属を使用して冷却効果を高めるという構造となっており、その塗布部分にムラがあり、部分的に枯渇して乾いた状態を目にする事があります。
ネットの情報では、その枯渇により熱が充分に放熱シンクに伝わらず高温となっているのでは無いかとの見解する方もいらっしゃいます、確かに私もHDMIコネクタ交換などで基板を外す機会が多くあり、その都度に液体金属を注意深く(取り扱いも神経質な、かなり面倒な作業です)ムラの無い様に塗り拡げてから再組立を行なっています。
その作業時も比較的多くの個体で分解開始時に液体金属の枯渇した部分を目にしていますので、それが明らかな高温による問題だとしたら、ほぼ全てに発生して市場が混乱する大変な事になるかと思いますが、そこまでになっていない印象ですので、やはり個体差や程度の問題もあるのでは無いかというのが現在の私の見解です。
先日もお客様からご相談を頂いたのですが、ソニーが公式に発表するはずも無いでしょうし、ネットの有志の方の見解や私の科学的な根拠やデータも無い、尚且つゲームプレイ中のトラブルはこちらで検証(長時間、お客様のPS5でプレイなど無理です)すらも出来ない作業ですし、再発があっても、再作業や代金の返金などの補償は出来ない事となりますので、それをご了承頂けるのであればという条件で、作業させて頂きました。
その方から先日ご連絡を頂き、まだ数週間ですが、お預かりさせて頂いた際はしばらくゲームプレイしていたら必ずくらいに電源が落ちていて、どうしようもない困った状態から改善されましたという、こちらも気にしていた案件でしたので、嬉しいご報告を頂けました。
今後も永続的にゲームを楽しんで頂けたらと思います。
基本的には発生原因が特定され、目視やテスターなどで測定値や導通確認などにより自信を持って修理を完了させる作業しか、正直言って修理屋がやるべきでは無いと考えています。
しかし、現実問題として、お客様がご自身で作業するには物理的にも困難な作業や専用工具が必要な作業も存在します、メーカーサポートが終わっている機種も多くありますので、ご理解頂けるお客様への対応は出来る限りさせて頂けたらと考えています。